長崎の内科・循環器内科 医療法人秀和会もりハートクリニック(長崎県長崎市、滑石、時津町、長与町)心臓病(動悸・胸痛)、高脂血症、心筋梗塞、狭心症、不整脈、動脈硬化、息切れ、めまい、むくみ、高血圧、老年病などお悩みの方は一度お越し下さい。

 
夏でも冷え性
1、「夏でも冷え性」というのはありますか?どのような体の働きでなるのでしょうか。

 →夏でも冷え性はあります。実際に夏では冷房の効いた部屋に長く居ることが多く、さらに冷たい飲み物や食べ物を摂る機会が多いために「夏の冷え性」が増加しています。
特に女性では半数以上の方に主に下半身に「冷え」を感じる方がいます。
 冷房や冷たい飲食物で体を冷やし過ぎたり、ストレスで自律神経が緊張して血管が収縮したりすることが「夏の冷え性」を起こすきっかけになると考えられています。
 健康な方ですと体内の温度を37.2度位に保っていますが、寒くなってくると体内の温度を下げないために、手足などの抹消の血管や皮膚の血管を収縮させて体からの放熱を抑えようとします。こうして手足や皮膚の温度が低下し「冷え」を感じることになるわけです。
 「冷え性」が女性に多い理由は熱を産生する筋肉が少ないことや女性用衣服などが関係していますが、自律神経やホルモンの影響もあると言われています。また高齢の方にも多く見受けられますが、これは主に循環器系の病気を持っている方に多く見られます。
                             

 2、放っておくと、体への更なる影響はありますか?

 →体への影響があります。人間の皮膚には保温のための毛がありませんので動物よりも寒さに弱い生き物です。体温が低下すると細胞の新陳代謝が低下して生命維持活動に支障が出てきます。このために自律神経がさかんに働いて、体内の温度を下げないで一定の温度を保とうとしますが、このような無理な状態が長く続くと自律神経のバランスが崩れてしまいます。この結果、単なる体の「冷え」から冷房病と同じような自律神経の失調症状が出てきます。その症状とは疲労感・肩こり・頭痛・めまい・食欲不振・胃腸障害・不眠症・むくみ・手足のしびれ・生理不順など多彩で、日常の生活に支障が出てきます。

 3、冬場に備えて(予防的に)他の季節でも気をつけることはありますか?

 →布団の中に入ってもなかなか体が温まらない。特に足が冷たい、肩が冷えるなど、冬場は寒冷とともに「冷え」が深刻になってきます。「冷え性」の原因は手足や皮膚などの末梢の組織の血行不良です。
 こうならないように日常生活で常に注意する事は、お腹を無理に締め付けるような衣服を着て下半身の血行を妨げてはいけませんし、保温に向いていない女性用衣服も問題ですね。
また好んで冷たい物を飲食したり、湯船に入らずにシャワーだけで済ましたりすることも良くありません。適度な運動は血行を改善しますので、運動不足は「冷え」体質を作ります。
自律神経の過度の緊張や睡眠不足・過労などのストレスも血管を収縮させて「冷え」が起こりやすくなります。さらに極端なダイエットや偏食をしたり、朝食を抜いたりすると必要なカロリーを得ることができず、「冷え」を生じさせます。
 その他に女性では貧血症も多く見られますが、貧血も末梢の血流に悪影響を及ぼしますので専門医にご相談ください。また高血圧症や動脈硬化症のある方も血行障害を招きやすく「冷え症」になりやすいために、適切な治療を受けられることをお勧めします。
 普段から下半身を冷やさないようにすること、つまり昔から言う「頭寒足熱」の精神も大事ですね。最後にタバコは血管を収縮させ、動脈硬化を促進するためにぜひともやめて下さい。
                       
 4、私の娘(中・高校生)は2人とも低体温(平熱が35度台)なんですが、大人になったら冷え症になる確率は高いでしょうか?(低体温と冷え性の関係は・・・)

 →健康な状態では体の中の温度は37.2度、わきの下の温度は36.5度位です。医学的に低体温とは体の中の温度が35度以下になることを言い、これを放置して体内温度が30度になると生命に危険を伴うこともありますが、これは雪山で遭難した時などに見られます。しかし、一般的に言う低体温とはわきの下の温度が36度以下の状態を言い、生命の危険性はありません。
 「冷え性」と低体温との違いは「冷え性」が単に手足や皮膚が冷たくて温まりにくいと言う感覚的なことですが、低体温はわきの下の体温の低下と言う具体的な状態です。また低体温でも冷えを自覚しない人が居ますし、一方自分は「冷え性」と思っていても体の中の温度は低くない人も居ますので、「冷え」は個人の感覚の敏感さに影響を受けるようです。
 ご質問のお二人のお嬢さんは現在低体温とのことですが、まだ「冷え」を自覚されていないのでしょう。しかし、成人後もまだ低体温の状態が続き、その後の環境の変化などでストレスが増加したら「冷え」を感じるようになると思われます。これを予防するためには今からでも日常生活に注意して低体温を直しておくことが大切と思われます。特にこの時期の女性には朝食と睡眠に注意した健康管理が重要です。
 
2008,6,23
もりハートクリニック
森 秀樹
 
 
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